忘れられないこと

忘れられないこと

1995年1月17日。
23年も経つけれど忘れられないことがたくさんある。
その中でもひときわ強く心に残っていること。

 

床下から突き上げるような振動で、頭がバウンドしながら目が覚めた。

部屋の中のあらゆるものが倒れたり飛び散っていたが、わたし自身はタンスの上に置いていたスピーカーが左太ももを直撃したくらいで無事だった。
タンスが倒れていたら下敷きになっていたけれど、途中で斜めになって止まっていた。

布団の上に起きあがって、めちゃくちゃになった部屋を呆然と見回していると、ほどなくして父が部屋の前にやってきた。

父は割れた食器が散乱するリビングを裸足で通り抜けていた。

わたしの部屋はその時、外から開けることができなかった。
西側に置いていたチェストが、東側まで吹っ飛んで部屋の扉をふさいでいた。

叩き割るくらいの勢いで扉を何度も激しく殴りつけながら、狂ったようにわたしの名前を絶叫する父の声。

あまりの迫力におののいてすぐに返事ができなかった。

「だ、大丈夫!大丈夫やからっ!」と声を振り絞って叫び返した。

すごくドキドキしていた。
自分のからだが震えているのがわかった。

寒かったのに、寒いことがわかっていなかったんだと思う。
父の叫び声で我に返ったんだと思う。

あの時の父の声はずっと耳に残っている。

 

昨日、ニュースサイトの特集記事を読んで、当時の写真を見ていたらいろんなことを思い出した。
昨日は雨が降っていたこともあって、かなり気分が凹んでしまった。

23年が過ぎても、どれだけ月日が経っても忘れられないこと。